最初に言っておきますが、この体験談は
あくまで僕がアルバイト経験をしたラブホテルでのことであり
全てのラブホに当てはまることではありません (たぶん)
こういうホテルもあるんだな という程度に読んでいただけたら幸いです
ラブホでアルバイトを始めた
もう数年前のお話なのですが
当時異常に原油価格が高騰した年でした
ガソリンはリッター200円に迫る勢い
北国の冬に絶対必要な暖房に使う灯油も
リッター100円に迫る勢いでした
冬の暖房費など もちろん出るはずもない僕の勤務する会社
ただでさえギリギリの安月給なのに、このままでは冬を乗り越えられない!!
なんとしても家族を守らなくては!!
と僕は副業のアルバイトを探すことにしました
面接!そして翌日から出勤!
僕は高校生の頃、地元の有名温泉街の大きなホテルで
ベッドメイクのアルバイトをしていました
なので勝手は違うだろうけど、似たような仕事内容だろうと思いながら
アルバイト求人雑誌で見つけたラブホテルに
ちゃんとスーツを着て面接に向かいました
何故ラブホテルに決めたのか?というと
平日のバイト時間が 本業が終わった後の
【夜8時から深夜1時】というのがピッタリハマったからです
働く回数としては 平日2〜3回と土曜日でした
(ちなみに土曜日は夕方5時から深夜1時まで)
あとで聞いた話では、基本 男は採用しないらしいのですが
ちゃんとスーツを着てきたことや
面接時の態度などで気に入ってもらえたらしく
特別に採用されました
基本的には女性中心の職場のようですね
そして次の日からすぐに出勤を頼まれ
様々な経験をしていくのであった・・
まぁまぁ古臭いホテル
僕が働いたホテルはいわゆる
1階のスペースが駐車スペースになってて
車から降りたらナンバー隠しのバリケードを車の前に置いて
奥にある入り口から階段を上って2階が部屋になっているタイプ
そしてチェックアウト時に、料金を自動会計機に入金しなければ
ドアのロックが開かないというシステムでした
昔あった (らしい) エアシューター??ていうのかな?
透明なパイプの中に料金を入れると圧縮空気の力で
お金がシュポッ!!って吸い込まれるやつではないです
シュポッ!ってやったことある人いる??
仕事の流れ
そんなことより 早く裏情報を教えろよ!
とお思いでしょうが、まずはざっと仕事の流れをご覧ください
お客さんが会計を済ませて部屋を出たら・・
・お掃除グッズや替えシーツなどが
ギッシリ入ったカートを押し
カゴを抱えて2階の部屋に駆け上ります ※ここからは時間との勝負!!
特に混み合っている時は
部屋の回転率を上げることだけに全力を注ぎます
・入り口のドアを開け、窓も2箇所開けて
換気をする
・風呂の栓を抜く
・シーツ類を引き剥がす
・部屋中に散乱しているタオル・シーツ類を集めて、脱衣所に持っていく
・風呂掃除をして、さっきの使用済みシーツやタオルで
浴室内の全ての水滴を拭き取る
・シャンプー・リンスの量を確認
・シャワーヘッドの向きは鏡側に
・テーブル上のコップやソーサーを
洗面台で水洗い
・洗面台も水滴を全て拭き取り、歯ブラシや
シャワーキャップなどのアメニティを揃えます
・トイレも洗剤とブラシでひと擦りして水を流す
・部屋中のゴミを集める
・風呂場・洗面台・その他 部屋中の床に落ちて
いる いろんな【毛】をガムテープで取る
・クイックルワイパーで床を拭く
・ベッドをキレイなシーツと布団カバー
枕カバーで整え、コンドームを枕元のカゴに2つ用意
・その他 テレビのチャンネル設定や
冷蔵庫のチェック、ストーブやエアコンの温度設定
ミニプレゼントをテーブル上に用意など一通りこなします
そして ここからが問題なんです・・・
部屋に用意されているコップを使ってはいけない
上記にざっと仕事の流れを書いた通り
お客さんが使ったコップなどは洗面台で水洗いするんですが
本当に「水洗い」だけなんです・・
しかも「手」で洗うんです 洗剤など使いません
そして洗ったコップを、お客さんの使用済みタオルやシーツなどで
水気を拭き取り、「消毒済み」と書かれたナイロン小袋に入れて置きます・・
キッタネーーー!!
スゴイ罪悪感・・・
最初に仕事を教えてもらった時に
「エ・・ これでいいんですか?」と、さすがに聞きましたが
「いいから早くやれ」的な感じでした・・
様々なお客さんがいる
お客さんが出たあと、部屋へ清掃に入ると
【殺人現場】か!?というくらいベッドが血だらけのことがあります
てか けっこうあります
生理中のお客さんなんでしょう
掃除が大変でした・・
あとはベロベロに酔って泊まったであろうお客さんが
トイレに吐瀉物を撒き散らしていることもけっこうあります
便座やフタ裏・床などに噴射したものが
乾いてカピカピになってて、これも掃除が大変でした・・
しかもトイレはB・T (ボットン・タイプ) です 💩
どういう訳かお風呂のお湯を出しっ放しで帰るお客さんもいます
愛するふたりの間にどういったアクションがあったのか知りませんが
お風呂のお湯があふれ続けていて、しかもシャワーも出しっ放しで
さらに風呂場のドアが開いていて
部屋の中がモクモクに湯気が充満しています
その上 ヤルことはしっかりヤってるようで…
もう部屋が湿気でメチャクチャです
「初めてだから電気消して…」ならず
「初めてだから部屋中湯気で包み込んで…」
という斬新な手法なのでしょうか
とにかく「金払ってんだから好きなようにやって何が悪いのよ?」
的な行動は困っちゃいます
(水やボイラーの燃料など 資源は大切に使いましょう)
あと、食べ物をたくさん持ち込むお客さんがよくやるのは
部屋にお皿を用意していないので、コーヒーカップのソーサーを使うんですよね
ピザソースやら揚げ物の油やらがこびりついて
しかも時間が経ってカピカピに・・
これを前述の通り水だけで洗いますよ・・ フフフ
ッッッッ!!
ベッド横のゴミ箱からは栗の花の匂いがする!
七夕祭り頃の外の匂いだね〜
ホテルの食事
ラブホテルでは軽食を注文することができます
フライドポテトやカレーライスなど
いろいろあります
ホテルによっては美味しい食事を売りにしているところもあります
では、僕の働いていたホテルの食事はどうだったのか?というと
さすがに食事においてはヤバい裏話はなかったです
民家のような薄暗いキッチンで食事を作るのですが
業務用のデカい冷凍庫に冷凍食品がたくさんストックされていて
それを「マン」否「チン」して出すようなメニューが多いです
前述した「カレーライス」や「牛丼」とか
「ハンバーグ定食」的なやつとかいろいろあります
この業務用ハンバーグは安くて美味しいと従業員のお母さん達に人気で
みなさん社員価格で購入していって
自宅で夕食やお弁当にうまく活用しているようです
ちなみに僕は食べたことないです
ご飯はいわゆる「サトウのごはん」的なものではなく
時間があるときに炊飯器で炊いて小分けにして
業務用冷凍庫にストックします
フライドポテトやカレーライスが
人気だったね😋
愛するふたりだけの部屋ではない
愛し合うふたりがシットリと、時にはケモノの如く濃厚な時間を過ごすホテル
また時には旅の宿として、あるいはビジネスホテル的に利用することも当たり前の多目的空間
そしてデリヘル「デリバリーヘルス」を呼ぶ場所としても大いに活用されます
主に男性が一人で入室し、その後デリさん (と呼んでました) が到着すると
ホテルのフロントに連絡が入るので、部屋のロックを解除します
デリさんはひとりで来ることはなく
男性スタッフが車で送って来るので
終了時間まで外の駐車場でエンジンをかけて待っています
夜の駐車場に停まっている車の中に人の影がジッとしているのを横目に
雪かきをするのが怖かったです
車のナンバーは控えられている
お客さんが部屋に入ったあと、裏通路を通って
車のナンバーを控えます
これは犯罪防止の観点からです
例えば 料金を払わずにうまく逃げちゃう人や
未成年との性行為などの犯罪
部屋の備品を盗む・壊す などした人への請求
あるいはすでに何か犯罪を犯した人が泊まっている可能性だってあります
実は裏で警察とも繋がっていて、このナンバーの車が来たら教えて下さい
という情報が共有されています
そして従業員はこの裏通路を良く通りますので
けっこうお客さんに会っちゃいます
あれっ??
あの人はもしかして・・??
殺人事件や自殺する人が多い??
いわゆる都市伝説的な話で
【ラブホテルに一人で泊まる人は自殺する】・・みたいなのがありますが
店長やベテランのスタッフに聞いてみたら
「そんなことはほぼ無い」と言ってました
現に、バックパッカー的な人が、一人で歩いてやって来て
泊まるということもけっこうありました
しかし、家族旅行で泊まる温泉ホテルや旅館などに比べて
場所的にもちょっと郊外だったり 主に男女が密会するようなイメージがある
ラブホテル
殺人や自殺者が多いというのは事実のようです
僕は霊感がないのでぜんぜんわからなかったでしたが
僕より後に入った 霊感の強い妙齢のご婦人スタッフは
「○○○号室 気持ち悪いんだよね・・」と言ってて怖かったです
また、周りにもラブホテルがたくさん建っており
あそこの○○ってホテルの何号室にお化けが出る・・とか
実際に女性が殺された事件があって、その後廃墟になってるホテルとか
いろいろなリアル情報を深夜に聞くのが恐ろしかったです・・
怖い話 苦手なんだよね・・
ガクブル・・
一年で一番混み合うのはGW時期
イメージとして、やはり聖夜が一番混み合うのかな??
なんて思ってたんですが
一年で一番混み合うのはGW時期とお盆時期だそうデス
そんなアルバイトでしたが その後、本業が忙しくなり
体力が持たなくなったため、3ヶ月ちょっとで辞めてしまいましたとさ!
おしまい
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